ゆと戮

ゆとりく

古いフラッシュメモリから出土した文章が消すに忍びない

[完全遅刻マニュアル-初めに点呼で出席を取る・少人数授業の場合]

[はじめに]お手洗いや生協での買い物はのんびり澄ませてしまいましょう。遅刻素人のマジメ君達は今ごろ授業中。トイレもレジも空いていて、すがすがしいですね。慌てることはありません、あなたは遅刻を覚悟した勇気ある人間です。時間はたっぷりあるのです。


1.教室ではまるであなたがいてもいなくてもよい人間であることを見せつけるかのように、平然と授業が行われています。そんな中、多くの方は場の空気を乱すことに恐れをなして、後方のドアから音を立てずにゆっくりと入ってしまいます。しかし、これはいけません。あなたは泥棒ではないのです。悪者ではないのです。定時に遅れても諦めず、サボらず、つまらない授業に出ることを決心した勇者なのです。前方、教授に一番近いドアから堂々と入りましょう。

2.まだ席についてはいけません。ここが一番肝心です。前方でドアを堂々と開けたあなたに、教室中の視線は釘付け。気分はハリウッドのセレブリティ、席までの道のりはレッドカーペットです。さあ、スター気分のひとときを味わっている中、教授の視線もあなたに注がれました。あなたはどんな顔をしますか。冷静を装った涼しい顔?申し訳なさそうな顔?おお、事なかれ主義の犬どもに毒されたかわいそうなあなた。どれも違うのです。まず、こちらを見ている教授の目をしっかりとらえ、天使のように微笑みましょう。教授がこちらに目をやってくれているのはほんの1秒ですから、この時を見逃してはなりません。さて、その微笑みとセットでお辞儀もおみまいしてやりましょう。く頭を下げるだけで構いません。この一秒間の主役はあなたです。見つめて、天使の微笑み、軽いお辞儀、覚えましたか?

3.一秒たちました。そろそろこの主役の座を教授に返してあげましょう。教授はきっとあなたのまごころコンボ攻撃にノックアウトされて、出席カードや授業のプリントなどを渡してくれるはずです。「ありがとうございます」と、きちんと声に出してお礼を言いましょう。笑顔を絶やしてはいけません。プリントを受け取り、一番近い席に座りましょう。
※こちらが微笑んでお辞儀もしたというのに、さらりと無視された場合、その教授は人間として欠如しているものが多すぎます。そんな人間のなり損ないの講義など遅刻する価値もありません。切りなさい。

4.授業が再開されました。自由時間の始まりです。途中参加だからといって緊張することはありません。あたかも最初からそこにいたかのように、いたって自然に、寝るなり、遊ぶなり、話を聞いている振りをするなりして、この不毛な時間を乗り越えましょう。

5.授業が終わったら、再び教授と対峙します。気合を入れてにっこりしましょう。「先生、失礼します。途中からまいりました、○○です。」はきはきと名乗ります。少しでも後ろめたさを感じ取られるようでは、今までの努力が台無しです。にこにこ、はきはき、きっぱりと。覚えましたか?
※何度か正しい遅刻を律儀にしていますと、顔を見ただけで教授が「ああ、君ね」と、ひとりでに出席表にチェックしてくれるようになります。こうなればしめたものです。

 

[おわりに]全講義を正しく遅刻し、BないしCで取得した単位はあなたの勲章です。皆さんもこの5つのステップをしっかりとマスターし、楽しく、正しい遅刻ライフを送りましょう。